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ランニングコストを抑えるためのポイント


 
 

施主のための住宅設計ポイント


 4.毎日のバスタイムを楽しく過ごすための設計ポイント
 住宅を建築する上で、バスルームについて特に要望等を持たない方もいます。しかしここでは敢えて注力して頂きたい住宅設計のポイントとして挙げています。そもそもお風呂というのは毎日利用することになる空間で、かつ30分~1時間程度のまとまった時間を一人で過ごすことが出来る(子どもの幼少期は除く)貴重な時間とも考えることができます。そのため、特に最近ではより充実した入浴時間を過ごすことが出来る空間として大切にされる方が増えてきており、リラクゼーション効果を得るための方法としてある調査では第3位にも入るほどです。
 では、楽しく過ごすことの出来る浴室の要件として重要な点とは何でしょうか。もちろん、通常の設計の中でも真っ先に、お風呂そのもののグレードや材質(浴槽の材質・壁・床材)についての希望を挙げて検討していきます。これら確かにとても重要であることは言うまでも無く、「落ち着ける場所」になるかどうかを決定付ける大切な要素です。しかし、ここでお風呂の設計として終わるのは勿体無い話です。充実したバスタイムを手に入れるためにはここから先が本当に大切なことなのです。それでは、具体的にそれらの設計ポイントに付いて見ていきます。

充実したお風呂は毎日の生活に楽しさを与えてくれる
大切な場所になるでしょう
 そのポイントとは順番に、「広さ」「窓、照明の場所(浴室内の色)」「付帯設備」が挙げられます。その中で「広さ」についてはユニットバス・システムバスを導入することが多い現在では、多少の大小はありますが開放的な空間を広さで演出することはコストの面からも少々難しくなってきています。もちろんコストをかければユニットバスを使わないという選択肢もあり、広いバスルームを実現することは出来ますので予算に余裕がある方は一考の余地はあります。又、広さは従来通りで開放感を得るには扉や壁を「ガラス製」にすることで擬似的な「広さ」を得るという選択肢もあります。しかし、ガラス製にするということにより「プライバシーの確保」が難しくなるため工夫は必要です。具体的には「中庭(等があれば)に隣接した浴室にする」や「ブラインド等の目隠しが可能な状況とする」などです。充実したバスタイムとするには、外部からはもちろん、入浴中は家族の視線も完全に遮ることが可能な構造を実現することが必要不可欠だからです。
 次に「窓、照明の場所」です。窓は大きくするほど開放感が得られますがバスルームや住宅そのものの場所によっては大きな窓は「外から覗かれている」感覚を招く場合もあり、大きいほどに逆効果にならないように注意が必要です。又、照明も重要な要素の一つであり中でもポイントになるのは、照明の場所と色です。照明の場所については自分の体が大きく影になるような場所に照明を配置しないこと、浴室の外側に影が移りこまないこと、に注意が必要です。更に色については、入浴中をどのように過ごすかにもよりますが、好きな音楽を聴く等リラックス空間を目指すのであれば明るすぎない照明にし、反対にある程度の明るさが必要な空間を目指すのであれば明るめの照明にする、という具合です。おすすめは「2段階(種類)の照明」により明るさ自体をコントロール可能なように考えておくことです。
 3つ目に付帯設備です。現在では浴室に「映画・DVD観賞可能な設備」や「音楽を聴くためのスピーカーの設置」をしたり等かなり充実した設備とすることもそれほど予算をかけずに可能です。しかしこれらの設備も「後付け」の場合それなりの予算が必要となることから、どのような設備としたいのかを予め検討しておくと良いでしょう。
 これからの長い期間、とても大切な空間となるバスルーム。バスタイムを充実した時間として過ごせるかどうかは設計段階で既に決定します。少なくとも居室と同様の時間を使って検討し、充実したバスルームを手に入れてくだされば幸いです。

【 今回のポイント! 】
  • 広いほど開放感が出るバスルーム。コストを抑えながら広さを感じる造りは工夫次第で実現可能
  • 主に夜利用するバスルームの照明は、配置する場所と照明の明るさに注意する
  • 付帯設備は後付けだとコスト面に問題があるので、設計段階でじっくりイメージして決めること