< 施主の立場での住宅設計 >
- 1.機能美に着目
- 2.住宅構造(木造、RC造り、鉄骨造り)のメリット/デメリット
- 3.リビング・ダイニングは出来るだけ広く
- 4.キッチンはアイランド型がお奨め
- 5.役割を考えた居室、間取り、配置
- 6.水まわりは一箇所に集中
- 7.「多すぎる?」くらいで収納は丁度良い
住宅構造によるメリット・デメリットを整理
住宅構造による特徴・違いを理解して
快適な住宅づくりを
ここでは住宅構造について考えてみましょう。日本の住宅づくりでは主なところで「木造住宅」「RC(鉄筋コンクリート)住宅」「SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)住宅」の構造があります。もちろん細かく見ればもっと細分化できますが構造による違いを見るためには主にこの3種類を比較するのが分かりやすいでしょう。
それでは早速、各構造による違い、「メリット」「デメリット」の比較をしてみます。
住宅構造(木造・鉄骨・RC)毎の違い
1.木造住宅のメリット・デメリット
< メリット >
- 材料費・コストが安い
- 間取りの自由度が高い
- 断熱性に優れる
- 軽量であり耐震性に優れる
- 多彩な外観が選択できる
- 吸湿性に優れる
< デメリット >
- 耐久性が低い
- 火災に弱い
- 建築に高い技術が必要
- 害虫による侵食防止が必要
- 風雨により劣化しやすい
2.RC構造(鉄筋コンクリート)住宅のメリット・デメリット
< メリット >
- 耐震性能に優れる
- 気密性が高い
- コンクリートは燃えにくい
- 遮音性が高い
- 工期が比較的短い
< デメリット >
- 材料費・建築コストが高い
- 鉄筋は火に弱い
- 住宅の重さに耐えられる地盤が必要
- 結露が発生しやすい
- コンクリートは劣化しやすい
- デザインの自由度が低い
- 間取りの自由度が低い
3.鉄骨鉄筋コンクリート構造(SRC)住宅のメリット・デメリット
< メリット >
- 耐震性能に優れる
- 気密性が高い
- コンクリートは燃えにくい
- 遮音性が高い
- 広い空間や間取りが取りやすい
- 重みに強い
< デメリット >
- 材料費・建築コストが高い
- 鉄筋は火に弱い
- 住宅の重さに耐えられる地盤が必要
- 結露が発生しやすい
- コンクリートは劣化しやすい
- デザインの自由度が低い
- 間取りの自由度が低い
- 内装や設備の選択肢が狭い
上記のように各構造に対してのメリット・デメリットをまとめてみましたが、それぞれの特色はあるものの大別すると「木造」と「RC/SRC構造」では[ 建築費・コスト ]の大きな違いと[ 構造上の頑丈さ ]による違いに特色があると言えるでしょう。
「木造住宅」のススメ
木造住宅でバランスの取れた住宅に
では、どちらを選択するべきなのか?この問いの答えは非常に難しいですが一般的な住宅を建築する場合に限って言えば「木造」を選択してほとんど間違いはないでしょう。ここで気になるのは木造住宅の「デメリット」についてですが、これはほぼ「材質」から来るデメリットであり、適切な処理を施した材料を使用したりすることで解決できるものばかりです。
又、よくある質問で「耐震性能・地震への備えとして木造で大丈夫なのか?」というものがありますが、結論から言えばまったく問題はありません。通常、2階建ての木造住宅でも必要な柱の本数や配置等、厳しい耐震性能をクリアするための構造計算は実施していることがほとんどで「木造だから地震が不安」と感じる必要性はまったくありません。又、少々コストはかかりますが「住宅性能表示」により耐震性のみでなく住宅に関わる全般において、第三者機関にチェックしてもらうという選択肢もあります。
又、よくある質問で「耐震性能・地震への備えとして木造で大丈夫なのか?」というものがありますが、結論から言えばまったく問題はありません。通常、2階建ての木造住宅でも必要な柱の本数や配置等、厳しい耐震性能をクリアするための構造計算は実施していることがほとんどで「木造だから地震が不安」と感じる必要性はまったくありません。又、少々コストはかかりますが「住宅性能表示」により耐震性のみでなく住宅に関わる全般において、第三者機関にチェックしてもらうという選択肢もあります。
もしも不安があれば設計士に「構造計算はきちんと行って頂いていますか?」と素直に相談してください。ここまで当サイトをご覧いただいた、あなたが選んだ設計士です。きっと真摯な回答をしてくれることでしょう。当サイトでは繰り返しになりますが、設計士は施主の「心強い味方」。忘れないでくださいね。
低コスト・高品質の住宅を目指す
そして木造を勧める理由の最大のポイント、それは「コストが安い」という点です。単純に同じ間取りの住宅を建てた場合、木造とRC造・鉄骨鉄筋コンクリート造では坪単価で20~40万円程度の差が出てくるため、コストの面で非常に大きな差が表れてくるのです。
当サイトでは一部の例外、「風雪地帯で雪の重みに負けない家にしたい」とか「コストをどれだけかけてもとにかく頑丈な家にしたい」という希望など、どうしてもRC構造や鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)構造を選択する必要がある場合以外、コストが安く住みやすく自由度も高い「木造」住宅をお勧めします。
当サイトでは一部の例外、「風雪地帯で雪の重みに負けない家にしたい」とか「コストをどれだけかけてもとにかく頑丈な家にしたい」という希望など、どうしてもRC構造や鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)構造を選択する必要がある場合以外、コストが安く住みやすく自由度も高い「木造」住宅をお勧めします。
【 今回のポイント! 】
- 一般的な住宅であれば木造を選んで問題なし
- 木造のデメリットは材質からくるものがほとんどで適切な対処で防げるものばかり
- 木造でも耐震性は大丈夫!
- RC構造・鉄骨鉄筋コンクリートは特殊な希望の場合に視野に入れて検討