< 施主の立場での住宅設計 >
水まわりを集約する
1.バスルーム、トイレ、洗面所など
バスルームやトイレなどの水まわりを一か所
に集中することで使いやすい家に
水まわりの家屋内への集中配置は一般的な住宅建設でもセオリーとなっているくらい基本的な考え方です。水まわりを極力一箇所もしくはまとめて配置することで、「コストの低減」に繋がります。理由は、給排水や給湯用の設備と、水を使用する上で配管が必要な設備について一箇所にまとめることが可能となることで建築コストを抑えることが出来るからです。
しかし、この理由は施主の視点で見た場合、直接的には大したメリットになりえません。と言うのも、水まわりが分散して配置されたからといって直接「○万円コストが増加します」というように請求されたり、コストが目に見えて膨らむような要因となることはほとんどあり得ないからです。とはいえ、建築コストの低減がなされることで、他の部分へその分のコストが掛けられることで間接的には施主にとってもメリットを享受できることにも繋がるでしょう。
又、水まわり集中の目に見えるメリットは建築上のコスト面に大きく影響してくるのですが、施主の視点・観点から見ても水まわりの集約を行うことで発生する大きなメリットが生まれてきます。詳しくは以下でご説明していきます。
水まわりの集中は住みやすい家にも必要な要素
水まわりを集中させることで施主にとってもメリットとなることがあります。その最大の理由は「家事導線の集約化」です。水廻りを集中させることで家事動線の単純化に非常に効果があります。
集中・集約することで暮らしの中に生まれる
ゆとりがあります
具体的には水まわりの清掃時において、「風呂⇔洗面所⇔トイレ」の清掃に必要な道具の集約収納や、清掃自体を続けて取り掛かることも可能になります。風呂場からすぐに洗濯機があるのも、洗濯物・衣類の移動の手間が省けるため省力化が計れます。更に、風呂の排水を利用した洗濯などで水道代のランニングコスト等を抑えたいというような場合にも水まわり集中が有効でしょう。
又、水まわりを集中するということは水廻りと各居室との距離を設けることにも繋がります。すなわち、水まわりの家事や使用について各居室への騒音等が伝わりにくくなるため、生活時間帯が異なる家族がいる場合にも気遣いをすることなく水まわりの利用が可能となるでしょう。
【 今回のポイント! 】
- 水まわりの集約・集中はコスト低減に効果
- 水まわりの集約・集中により、家事導線も効率的に出来る